【おすすめの一生モノ アウター】バブアー ビデイル(Barbour BEDALE)

2022年2月24日

道具のような服が好きだ。
実用性を突き詰めた結果たどり着く、着質実剛健の美学が好きだ。
理由があり、無駄がないものは飽きない。
クラシカルであれば更に言うことがない。
クラシカルかつ、今でも定番として生き残っているアイテムにはそれだけの普遍的な魅力がある。
バブアーのワックスドジャケットは最高にクラシカルな道具(ギア)だ。


バブアーとは?

バブアーは1894年にイギリスで創業し、悪天候で働く水夫や漁師向けのブランドとしてスタートした。
つまり、ルーツはアウトドアアイテムであり、ワークウェアだ。
バブアーといえば、生地にオイルを染み込ませたワックスドクロスが特徴。
ゴアテックスなどのファブリックがなかった当時、生地にオイルを染み込ませることにより防水性や防寒性を強化したワックスドクロスは革新的だったそう。
モノづくりの品質は高く、ロイヤル・ワラント(イギリス王室御用達)に認定されている。

ビデイルとは?

ビデイルは1980年に誕生した乗馬用ジャケットだ。
バブアーを代表するモデルのひとつで、当時フランスで流行していたショートジャケットにインスパイアされている。
乗馬用ジャケットとして考案されているため、ラグランスリーブ仕様だったり、サイドベンツ仕様だったり、ハンドウォーマーがついていたりと動きやすく機能的。
シルエットがゆっとり目のクラシックフィットと、現代的にやや細めのサイズ感に調整されたスリムフィットがある。
また、ノンワックスのものもある。
ぼくはスリムフィットのワックスドを着ている。

写真

全体

正面
袖はリブ仕様で風の侵入を防いでくれる
後ろ

色はバブアーを代表するセージ。
着ている人も多く、どこか気恥ずかしさがあるが、このセージにはバブアーのワックスドジャケットにしか出せない唯一無二の格好良さがある。
ノンワックスだとこの色味と雰囲気は出ない。
ちなみに、ワックスドジャケットは扱いにくいと思われがちだが、意外とそんなことはない。
無造作にクローゼットしまえないなかったり、普通のクリーニングに出せないなどの注意点はあるが、ワックスはさほど匂いもなく、そこまで他の物に移ることもない。
手入れは基本的にブラッシング程度で問題ない。
ぼくは着たまま車に乗っているくらいだ(混んでいる電車では脱ぐようにしている)。
どうしてもワックスが気になるという人は、ノンワックスという選択肢もあるが、ノンワックスを選ぶくらいならバブアーには手を出さないほうがいい。
ノンワックスのバブアーは、醤油がかかっていない卵かけご飯みたいなものだ。
そのくらい、ワックスドジャケットには唯一無二のアジがあり、そして着こむことでワックスが抜けていくのでエイジングも楽しめる。
ぼくのビデイルは2年強着こんでいるので、結構ワックスが抜けている。
あと1年くらいしたらリプルーフ(ワックスの入れ直し)の時期だ。
リプルーフは自分でやらずとも、専門店でお願いできる。

ディティール

襟はしっかりしたコーデュロイ
エイジングが楽しめる
タグ
ロイヤルワラントの紋章が3つ
メイドインイングランド
ラグランスリーブ
ハンドウォーマーとポケット
脇にベンチレーションホールつき
重厚感があるゴールドのジッパーと裏地のチェックが良いアクセントになっている
別売りのフードをスナップで取り付けることができる

コーデ

正面
斜め
後ろ
背中のオイルが抜けている
リゾルト 710 * レッドウィング ミルワン
ジッパーを閉めるとこんな感じ


太チノ M52 * ジーエイチバス ペニーローファー


アンクルカットのディッキーズ * CT70


まとめ

身長:168cm
体重:57kg
サイズ:34か36

ビデイルは真冬に耐えられるほどの防寒性がない。
ビデイルそのものが暖かいわけではないので、インナーダウンを着こんで何とか…という感じだ。
また、ワックスドクロスはゴアテックスなどに比べると機能性に劣るし、そこまで気にすることはないとはいえ、やはり面倒くささがある。
それでもぼくはワックスドのビデイルが好きだ。
車好きの人がマニュアル車を好む感覚に近いのかもしれない。
手がかかる、面倒くさい、だからこその唯一無二のアジがある。
そして面白さがあるから一生飽きない。
バブアーのオイルドのビデイルは、そんなクラシックな道具(ギア)だ。