【質実剛健なダイバーズウォッチの決定版】セイコー プロスペックス ダイバースキューバをレビュー(SEIKO PROSPEX – Diver Scuba)

2022年2月24日

腕時計が好きだ。
腕時計には、手元で時刻を確認するという目的があるのが良い。
結婚指輪を除いて、アクセサリーには装飾以外の目的がない。
アクセサリーにおいて、一般化されている目的は装飾することだけだ。
なので、アクセサリーにはどこか敷居の高さを感じる。
というか、気恥ずかしさを感じる。
この辺の感覚は、思春期に脱オタクファッションガイドに影響を受けたからかもしれない。

脱オタクファッションガイドは、その目的から"何も足さない・何も引かない"ファッションを標榜している。
アクセサリーは完全にプラスオンの要素だ。
20代の頃はともかく、30代に入りゴテゴテ飾り立てることに抵抗を覚えるようになった今だからこそ、この"何も足さない・何も引かない"感覚は欠かせない。
過不足がなく、必要十分の範囲内でのファッションを大切にしている。
腕時計は、その機能性に目的があるからこそ、装着するにあたっての大義名分が確立されている。
そして、副次的に装飾性も満たされる。
この、"副次的に"という匙加減が心地よい。
実は、副次的ではなく、人に見せるためという部分が本目的だったりするわけだが。
そんな腕時計が好きだ。
そんな中でも、質実剛健なセイコー プロスペックスのダイバーズウォッチは、過不足のないファッションにとても収まりが良い。
大人のための、機能的なカジュアルウォッチだ。

セイコー プロスペックスとは?

セイコーは言わずと知れた日本の腕時計ブランドで、1881年に創業している。
セイコープロスペックスは、スポーツやアウトドアに対応した本格スポーツウォッチラインだ。
カテゴリが海、陸、空、走の4つに分かれている。
それぞれ、ダイバーズウォッチ、登山用ウオッチ、パイロットウォッチ、ランニングウォッチという具合だ。
各カテゴリの中でもモデルが細分化しており、ぼくが愛用しているのはダイバースキューバと呼ばれる、200m防水に対応したモデルだ。
通称「ツナ缶」と呼ばれる、外胴プロテクター構造がシンボルとなっていて、ダイバーズウォッチはセイコープロスペックスの中でも大きな存在感を発揮している。
というよりも、セイコープロスペックスといったら、ダイバーズウォッチ、そしてツナ缶をイメージする人は多いと思う。

写真

ぼくが愛用しているツナ缶は、タウンユースモデルにアレンジされた、フリーマンズ スポーティング クラブ別注モデルだ。
クリエイティブ・コンサルティングファーム"Lowercase"を主催する梶原由景氏が監修している。
フリーマンズは定期的にツナ缶の別注モデルを出しているが、ぼくのツナ缶は2016年の第一弾モデルだ。
当時スマッシュヒットを記録し、プレミアム価格でも取引されていたらしい。
400本限定発売で、裏蓋の刻印をみると№51となっている。
武骨でマット質感の外胴プロテクター、ビンテージウォッチのくすみを意識したアイボリーカラーは針とインデックスが印象的。
また、ダウンサイジングされ、普段使いにちょうどいいコンパクトなサイズ感になっている。
外胴プロテクターの六角ネジのギア感がとても好き。
バンドの質感は高級感があり、Gショックに比べしっとりとしている。
ちなみにソーラーモデルなのでメンテフリー。

トップス:キャプテン サンシャイン
パンツ:リゾルト
シューズ:ヴァンズ
バッグ:エルエルビーン

まとめ

腕時計はぼくにとって、唯一の気軽につけれるアクセサリーに近いアイテムだ。
時刻を手元で確認できるという機能性にかこつけて、装飾的な目的も満たされるナイスなアイテムだ。
腕時計とは、機能性を言い訳に人に見せるためのアイテムであり、そして自己満足的に愛でるアイテムだと思う。
これが腕時計の本質だと思う。
少なくとも、腕時計好きでこういう感覚を持っている人は多いはずだ。
セイコー プロスペックスのダイバーズウォッチは、その質実剛健さから、人に見せて良し、自己満足的に愛でて良しと、バランスが良く魅力的な腕時計だ。
さて、話は変わるが、ぼくはスマートウォッチに魅力を感じない。
スマートウォッチはとても便利だと思う。
ただし、人に見せるという面でも、自己満足的に愛でるという面でも、ぼくは魅力を感じない。
腕時計好きで、スマートウォッチに心から魅力を感じている人は見たことがないし、聞いたこともない。
そんな人がいたらぜひ、話を聞いてみたい。