【BONCOURA Z】ボンクラZ 穿き込み・色落ち①:3,300時間

2022年2月24日

BONCOURA Z

一時期、デニムをあまり穿かない時期があった。
なぜか今更感がある裏原系にハマり、その後ハイストリートファッションにハマっていた時期だ。
ADYNのジョガーパンツや、カニエ・ウエストよろしく革パンにブルズカラーのジョーダン1をキめていた。
ノームコアブームがやってきた2014年~2015年くらいのことだった。
どうにもノームコアに馴染めなかった。
着飾りたかった。
カッコつけたかった。
当時、色々と勢いがあったことが要因だと思う(色々勢いがあった)。
「おれはもっとイケてる恰好がしてーんだよ!」
って気分だった。
そんなイケイケだったぼくが、久々に穿いたデニムがA.P.C.のプチニュースタンダードだった。

プチニューは大体3年弱くらい穿いたと思う。
とてもいいデニムだった。
ただ、物足りなさも感じていた。
分かってはいたが、ヴィンテージライクさが足りなかった。
リベットは銀色だし、サイドシームのキャタピラは出ないし、フレンチだから裾をチェーンステッチで仕上げるのもなんか違和感あるな…と思って、裾もシングルステッチで仕上げていた。
最終的に、何を思ったか酔っぱらった勢いでガス乾燥機にかけ、思いのほか縮んでしまいピチピチになり、穿かなくなって手放した。
いつかまた、A.P.C.は穿き込みたいと思っている。やっぱプチニューかな~。
そんななか、ぼくの心を打ったデニムがあった。
それがボンクラだ。

ボンクラとは?

ボンクラとは、ヴィンテージに造詣が深い、デザイナー森島久さんが2011年に立ち上げた、デニムを主軸とするブランドだ。
とにかく、こだわりがすごい。
どのアイテムも手に取っただけで、生地から染色、裁縫、パーツ、何もかもに驚くほどこだわってることが瞬時に分かる。
妥協という言葉を知らないブランドだ。
デニムは基本的に、黒に近いくらい染めが濃い濃紺、ざらついた表面、厚めの生地感が特徴で、穿き込むと濃淡がバキバキに出る系だ。
ブランド名は、デニム発祥の地と言われているフランス語の「BON COURAGE(ボンクラージュ)=がんばれ」と、日本語の「ボンクラ=愛すべき馬鹿野郎」が由来。
ちなみに、デニム好きで知られる草彅剛さんもYoutubeでボンクラのデニムをベタ褒めしている。
草彅さん曰く、ボンクラのデニムは「レプリカとか復刻とかの枠を超えた、オリジナル」だそう。

ボンクラZとは?

5モデルあるボンクラのデニムの中で、最も細身なのがZだ。
唯一のジッパーフライモデル。
生地は14.5OZで、数値以上に厚い印象がある。
ボンクラのデニムはいわゆるレプリカ系だ。
基本的に、オールドリーバイスをデザインソースにしている中、Zはやや異質で現代的なテーパードモデルだ。
ヴィンテージライクな生地感とディティール、そして現代的なシルエットを兼ね備えている。
この塩梅が、A.P.Cのプチニューに物足りなさを感じていたぼくにちょうど良かった。
ちなみに2018年の冬にアップデートされており、ぼくが穿いているのはアップデート前の旧Z。
アップデートにより、腰回りから太ももまでがやや太くなり、そして股上が深くなり、武骨な印象が強くなった。
生地は防縮加工が施されており、乾燥機に入れてもほとんど縮まなかった。

穿き込み時間

リジッドから履き込みを開始し、ザックリ概算で3,300時間は穿いているはず。
購入したのは4年7ヶ月前。

洗濯回数

洗濯回数は概算で20回前後。
リジッドで穿き始めて1年間は洗わなかった。
リゾルトを穿き込み始めるまでは、プチニューを穿き込んでいたころのノリであまり洗っていなかった。
そのころの洗濯は、家の洗濯機でデニム用洗剤を使い、裏返しで洗って、自然乾燥だった。

リゾルトを穿き始めてからは、コインランドリーで表のまま、コインランドリーのよく分からん洗剤で洗い、50分強ガス乾燥機にかけてきた。

写真

全体

BONCOURA Z
正面
BONCOURA Z
後ろ
リジッドから穿いたため、若干ロールアップのダメージがある

荒々しい色落ちと、現代的なシルエットが特徴。

細部

BONCOURA Z
ヒゲ
BONCOURA Z
ジッパーフライ
ボンクラはリベットからジッパーに至るまで、ありもののパーツ使用せず、全てのパーツがオリジナル
分かりにくいが、ジッパーのつまみにもボンクラのロゴが入っている
BONCOURA Z
コインポケット
BONCOURA Z
腰から膝
下がりヒゲがよく出ている
BONCOURA Z

生地にネップ感がある
BONCOURA Z
サイドシームと裾
BONCOURA Z
裾はチェーンステッチ
耳はピンク
BONCOURA Z
BONCOURA Z
タグは鹿革
BONCOURA Z
バックポケットのステッチが一部切れて飛んでいるのが分かるだろうか?
ボンクラは、重要な部分と重要でない部分のステッチの太さを変え、重要でない部分はあえてステッチが飛ぶように調整している。
重要でない部分のステッチが飛ぶことにより、よりヴィンテージライクな味が出る。

細部を見れば見るほど、こだわってつくっていることが伺える。

着用

正面
斜め
後ろ

コーデ

身長168cm
体重57kg
ウエスト29インチ

まとめ

ボンクラZは分かりやすいテーパードシルエットかつ、ヴァンテージライクな色落ちを楽しめるデニムだ。
現代的なシルエットが良いが、A.P.C.のデニムにはどこか物足りなさを感じる人にピッタリ。
ぼくはいつか、リーバイス501 66をデザインソースにした、ボンクラ66も穿き込みたいと思っている。